影を拾った太陽
なんて、こういう時何故か人っていつもより冷静でいられるんだよね。




「桐ヶ谷くんはあんたをからかっているだけなんだよ。分かったら、もうこれから近寄んな!」



「痛い!」



どれだけ掴まれた手を離そうとしても、全然離れない。
むしろ、抵抗すればするほどどんどん力が強くなっていく。




どうしよう。
このままじゃ、お弁当も食べられないし髪の毛抜けちゃうし。
というか痛いし。




不思議と怖いという感情はない。
だって、この人たちの起こる理由あまりにも理不尽なんだもん。



でも、どうにかしないと。



必死に離そうとしても、やっぱり離れない。





どうすれば良いのかな。




「俺は地味女より、こんなことするお前らの方が構いたくないんだけど」

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