影を拾った太陽
「え、何が?」
意味って、女の子から告白されたら断るってことでしょ?意味も何もないよね?
「綾瀬以外の女から告白されたら断る、って意味なんだけど?」
「?」
相変わらず言っている意味が分からなくて、首を傾げた。
真剣な表情で言われているけど、全然分からない。
「はぁ。ほんと、バカだなお前」
「ば、バカ!?」
失礼ね!少なくとも不良の貴方よりかは賢いわよ!
「そんなことあんたに言われたくない!」
私ってほんと可愛くない。
やっぱり愛依みたいに、女の子らしくとかできないよ。
「バカにバカって言って、何が悪いんだよ」
「ば、バカって言う方がバカなんだよ!」
なんか子どもみたい。
何でこうなっちゃうんだろう。
「うるせぇ。耳の鼓膜破れる。ってか、病院着いたぞ」
「破れないわよ」
いつの間にか病院に着いていて、桐ヶ谷くんは慣れたように中へ入って行く。
あれ?桐ヶ谷くん来たことあるのかな。
「叶斗坊ちゃま、病院に来るのは珍しいですね。どうなさいました?」
病院の受付のお姉さんの言葉に、耳を疑った。