影を拾った太陽



でも、使えないよりはましだ。





お弁当を食べている間、桐ヶ谷くんと同じ部屋にいなければいけないのは凄く怖いけど、この際仕方ない。






「わ、分かった」







それに、日が経てば慣れる



はず。







「じゃ、そういうわけで。俺寝るから、起こすなよ」






そう言って桐ヶ谷くんは机の山の中へと入って行った。













よくこんな所で寝られるなぁ。





「今日炊き込みご飯なんだ。やった!」






お弁当を広げると、炊き込みご飯の良い香りが広がった。
季節外れだけど、そんなの気にしない。
お母さんはいつも私の好きなものを入れてくれるから、凄く嬉しい。






だから、学校の一番の楽しみはこの昼休み。





このために午前の授業を頑張れるし、午後も頑張ろうって思える。







いつもありがとう、お母さん。






グー







ん?
今お腹鳴った?



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