放課後のきみ


「あぁ!」


やっぱり!


「これだよ!四人組っての!うわーこんなのよく書いたなぁー」


「やっぱそうですか〜」


「気付いてたの?」


「あっと…高瀬って聞いて……ん?、と」


「へぇー。すげーなー残ってんだなー」


なんだか嬉しそうに落書きを見つめる先輩。




そして今度は視線を美優に移して言った。


「でも仲里さんもよくここに一人で来れたよね」


「え?」


いきなりなんの話だ?


「え、知らない?……ここ…出るって話だよ?」



え…

出るって……



「えぇ゙っ?!」


うそでしょーっ?!!!


そんな気配なんてなかったけど…霊感がないだけとか?!


一気に背中が凍る思いがした。




「あはははっ」


―え…?


なぜだか笑い出す先輩。


「な、なんなんですか?」


「ご、ごめん…うそ……ひーウケるー」


―は………?


「ごめん出ないよ。おばけなんて」



はぁー?!


.
< 100 / 203 >

この作品をシェア

pagetop