放課後のきみ

そんな嘘をつく意味が全く理解できない。


「なんのつもりですか?」


つい口調が強くなった。


「ごめんごめん。そう怒んないで」


謝りながらも笑いつづける先輩…


「怒りますよ!」


美優はホラー系が専ら苦手なのだ。


「許してよ。でも噂はあるんだよ?昔からね」


「え゙?出ないってさっき…」


言ったじゃん…



「うん、出ないよ。その噂ね?」


「はい?」


「俺の兄たちが造ったんだよ」


「え、なんで…」


「自分達の、まぁ…秘密基地に誰も近づけたくなかったみたいで」


へぇーなるほど…


「そしたら先生まで来なくなったんだって。ウケるよなー」



だから誰も来なかったんだ


なんかスッキリした気分になった。


.
< 101 / 203 >

この作品をシェア

pagetop