放課後のきみ
美優はもう一度階段を上った。
一階の階段には落ちてない。
二階も、三階も、ない。
そして、四階の階段に足を掛けようとしたとき…
美優の頭が『待て』、とストップをかけた。
そうじゃん…私
なんか『わ』を連呼してて…
高瀬さんになんにも言わずに教室を出たんだ…
美優はさっきの自分の行動を思い出してしまった。
「あー」
かなりの変人だよ…
なんでさ、なんであんなんなったんだろ…
「はぁー…」
美優の心は沈みに沈んだ。
まだ高瀬さんはいるのかもしれない。
そう思った美優は四階へは行けなくなってしまった。
「明日でいいや…」
明日、あの場所に高瀬がいないようにと美優は願い、家へと向かった。
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