放課後のきみ

「おはよー」

「おはよー」


朝の挨拶が飛び交うなか、私は神崎と言う名の男を探していた。


神崎の席はあそこだ…
まだ来ていない……


「おはよー」


はやく正体を突き止めたい!!


「おはよーっだって美優!!」


「うわっ!!」


耳元で大きな声で叫ばれた。


「美月かよー鼓膜破れる…」


「おはよー?」


強めて言ってくる…こえーよ


「お、はよー」


きっと作った笑顔はひきつっていただろう…


「あんたなんなの?!目からビーム出てるよ!!」


「神崎君を探してるのよ!!」


「はぁ?なんで」


「どんなひとか知らないから」


「はぁ?!おんなじクラスなのに?!」


「私、クラスの三分の一も誰か分かんないもん。」


「はやく覚えなさいよ…あ、今来た人よ!!」


少し小声になる美月


「あぁーアレねー」


つられて私も小声になる。


「“アレ”とか言うな」


パシッと頭を叩かれた。


「あーいーいー!いいねっ爽やか!!優しそう」


「でしょー♪いまフリーだって!!」


「そーなのー?!メアドは?」


「もちろんGETしてます〜」


さすが…―
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