放課後のきみ
眠る美優の前に向かうと、やはり寝ていた。
起きそうもないな……帰ろう
優斗は、美優のかばんの上にマスコットを置いた。
――――――――――
美優は、夢を見ていた。
誰かは分からない
私の隣で、誰かが優しく笑っている
居心地が良くて、穏やかな気持ちになる
すると、急にその誰かが私の隣から消えようとしている
『いや、いかないで』
声に出したいのに、どうしてか声にならない
『まって、』
その人は今にも消えそうだ
――――――――――
「い、か……で……」
「…え?」
優斗は扉に手をかけたところで、声に気付き美優の方へと振り向いた。
「あっ……!」
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