放課後のきみ
「いや…何?やだ、先輩…?」
美優はその場に座り込んだ。
力が抜けてしまったのだ。
美優の目にはうっすらと涙が浮かんでいる。
「ぶっ…あははははは!」
優斗は噴き出し、笑い出した。
「……え?え…?」
美優はいきなり笑い出す優斗が理解出来ない。
が、
あぁ……そういう事ね
「最低……」
「ごめんごめん…もしかして怖いのかと思ってさ」
有り得ない……
「ごめん…大丈夫?……てかどこいんの?全然見えないんだよね…」
「………」
「おーい返事してよー」
「………」
実は、美優は階段の隅に座っていた。
しかも、泣きながら、さっきの怖さに震えていた。
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