放課後のきみ

「え?」


あ、声出た。


「さっきから、鼻水すすってんの丸聞こえ」


うそ……


「ごめんね?」


ふと、先輩の方を見た。


あ…顔見える


目が暗闇に慣れたみたいだ。



「あ、目慣れたみたい…顔見えるし」


先輩も一緒なんだ。


「ごめんね?」


「…もう、いいです」



美優はそう言うと、優斗は美優の頭をぽんぽんと優しく手を置いた。


.
< 147 / 203 >

この作品をシェア

pagetop