放課後のきみ
「まだ、スキじゃないよ…何にも知らないもん神崎君のこと」
「うん、そっか」
「でもね?絶対スキになっちゃうと思う…」
美月は俯いて照れながら言った。
そんな美月を見て可愛いなと思う。
「ゆっくりでいいんだよ。スキだって気付いたんなら、そこから始めればいいんだし」
「うん、そうだね」
美月は私へと顔を上げた。
「うっわ!!美優の目がめっちゃ優しい!!なにそれ〜」
………は?
“がはは”と豪快に笑い声をあげる美月…
いや、そこ神崎君いるし
てか!!そこ笑うとこじゃない!!!
「なんなの?!雰囲気ぶち壊し!!」
美優は美月の背中をバシバシと叩いた。
「痛い痛い!!雰囲気とか意味わかんないんだけど?!」
「もー!!」
―キーンコーンカーンコーン
「はーい朝礼始めるぞー」
そんな朝でした。