放課後のきみ

美優は一度、優斗に背を向けた体を再び優斗の方に向き戻した。



「え、だから、暗いし…送るよ」


「いや、そんな…とんでもないですよ」


美優は断った。


「暗いよ?」


確かに、暗いけどさあ……


「大丈夫です」


「……仲里さんは何町?」


「えっと……南ですけど…」


「南かあ…俺、東」


「へー結構近いんですね」


「うん、だから送る」


まだ言うか……


「いいですって!先輩も早く帰らないと家族の方心配されますよ?」


「あー俺、一人暮らしだからさ」


「えっ?!そうなんですか?」


またもやびっくり


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