放課後のきみ

美優は優斗に反抗できず、ただ優斗のいわれるがまま走った。





―――――


「せんぱいっ!」


「んー?」


「早いですよっ!」


「がんばって!」


「はぁー?!」


先輩、結構強引だな……


「次どっち?」


「え、あ、左!」


「おっけー」


なんでこんなに楽しそうなの? この人……



曲がり角で優斗は左カーブをしようとした。


だが…―


「うわっ」


優斗のスピードが早過ぎてしまい美優はそのスピードに乗り切れず、大きく振られ……


「あっ」


二人の繋いだ手と手が……


離れた。


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