放課後のきみ
第六章
「先輩…良いとこ住んでんだね……」
高校生の一人暮らしってなんか、こう…ボロアパートっていう感じだと思ってたんだけど……
「マンションじゃん……」
20階はあるんじゃねーか…?
こいつ……ボンボンか?
「黙っとけ」
優斗はどんどんとマンションの中へ進んで行き、美優をおぶったままエスカレーターに乗り込んだ。
「先輩…降りますよ」
「いいから」
そう良いながら、先輩は12階のボタンを押した。
12階……結構お高いところに…
チーン
「着いたよ」
どうやら12階に着いたらしく、先輩はエスカレーターから降りた。
やば…
なんか緊張してきた
もちろん男の子の家へ行くなんて経験は美優にはない。
美優は手に汗をかきはじめた。
そして、あっという間に優斗の部屋の前。
優斗は部屋の鍵を取り出し、
ガチャ
鍵を開けた。
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