放課後のきみ
「血取った?」
「取った〜」
「うわグレた」
「ふんっ」
「消毒してあげないよー」
「自分でするもんっ」
美優は救急箱の中の消毒液に手を伸ばした。
「貸さねー」
しかし、ひょいっと自分の手に取ってしまう優斗。
「帰る!」
美優は立ち上がろうとした。
「どうせ、立てないくせに…」
「ひっ!い゙っ……だめだ…」
美優は痛みに勝つことができず、再びその場に座り込んだ。
「ほーら! 足出して」
「くっそ…」
美優は渋々足を出した。
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