放課後のきみ

「うわー…結構深くいったねー」


美優の膝を見ながら呟く優斗。


「誰のせいだよ…」


「ごめんて、悪かった」


「反省してなーい」


優斗はそれを無視し、美優の前にしゃがみ込んだ。


「……消毒しまーす」


「うわ、反らした!……………い゙っ!」


「近所迷惑」


優斗はいきなり美優の膝に消毒液を垂らした。


「い゙、い゙、い゙だい……せ、せんぱい…」


「このぐらい我慢しろ」


我慢?!
無理……しみる…ヒリヒリする……


「し、みる……」


美優は痛みが故に、目の前にいる優斗の肩を両手で掴んだ。


「ちょっお前!痛い離せ」


と言って離す訳もなく、肩を掴む力は強まるばかりだ。
傷が相当しみるのだろう。


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