放課後のきみ
あ゙…
「……いま、何時ですか?」
「えー?…10時半は回ってると思うけど…」
「じゅっ、10時半?!」
「やばいっすねー」
「やばいどころじゃないですよ!」
美優は痛みを忘れご乱心だ。
「門限あるの?」
「特にないですけど……10時半は、さすがに……」
「あららー」
優斗はどこか他人事のように呑気である。
他人事といえば他人事なのだが……
「いま帰ったら完璧怒られる…怒られるどころじゃないかも……」
「……そんな厳しいの?」
「母さんが…キレると本気、怖いんですよ……」
「……顔…真っ青だよ」
「え、」
自分でもそんな気がする…
「どうしよう…」
美優は絶望感を感じていた。
そんな美優に、優斗は驚くべき言葉を口にした。
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