放課後のきみ
結局、優斗の家に泊まることになった美優。
『いいよ』
先輩は快く引き受けてくれた。
まあ、自分から言い出したのだから当たり前といえば当たり前だが……
そして今、美優は自宅に電話中である。
『もう!どれだけ心配したか!』
「すみません……」
『誘拐されたのかと思って、警察に連絡しようかと思ったのよ!』
「すみません…」
『泊まるなら早く連絡しなさい!』
「はい…」
『で、誰の家にお世話になるの?』
うわ、聞かれた…
「え、あ…母さん知らない子なんだよね?」
『……男?』
ドキッ
「っんな訳ないじゃん!今度紹介するから」
『分かった、親の方にお世話になりますと伝えておいてね』
「はい」
『失礼のないようにね!』
「はい…すみませんでした……うん、じゃあね」
ツーツーツー
「はあ…」
「ぶっあっははははははっ」
電話を終えた後ろから噴き出した笑い声が美優の耳に入った。
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