放課後のきみ
なんなんだ
これは…?
人んちに泊まるってこんなに体力使うっけ?
男の人んちになんて経験ないから、なんもわかんないよ……
友達はすごいなー
彼氏んちに普通に泊まりに行って…
あ、彼氏だからこんなに気使わないのか…
ん?
彼女でもなんでもない私が、泊まるって……なんか、おかしくない?
私……すっごい変なことしてない?
「………」
美優の頭の中で、いろんな思いが駆け巡る。
そうしていると、優斗が戻ってきた。
その優斗の顔を見て、美優は思わず……
「先輩!すみませんっ」
謝ってしまった。
「え?」
優斗は両手に、美優のためであろう寝巻とタオルを持って、立ち止まった。
「なんか、おかしいですよね泊まるとか、私…なんか…」
言いたいけど、言えない…
「いや、俺もさ…」
いきなり声を発した優斗に、美優は俯いていた顔を優斗に向けた。
「俺、なんも考えずに…泊まればとか言ってさ…」
あぁ、先輩も一緒だ
おんなじこと思ってる
「ごめんね、気にせず泊まっていいから………はい」
優斗は美優に寝巻とタオルを差し出した。
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