放課後のきみ

―バシャ


水の音だけが響く

白い湯気が狭い空間の視界を悪くする―…


美優はいろいろあったが、入浴中だ。



「はぁーーぁ…」


先輩…なにげ優しいよね
むかつくけど…


いい人だ…!


そんなことを考えた。



「でも、どうしたらいいんだろ……」


気まずいし、なんか先輩も変だし…
何も考えてなかったんだろうなー…ま、私もだけど


つまり、
『後先のことを考えないヤツら』
ということに尽きる訳だ。





美優は風呂からあがり、優斗が貸してくれたジャージをはき、トレーナーに手を通した。


ほのかに香るにおい…


これが先輩のにおいなんだ
なんか、落ち着く………って何を考えてんだ?!変態かよ私!


美優は、ホテった顔を両手で風を送り、涼めようとした。


脱いだ制服などを畳み、風呂場から出た。


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