放課後のきみ


美優は美月のもとへ駆け付けた。


「あー助かったー!!まーじありがとう…」


「かなりしつこかったね」


「聞いてたの?!」


「うん。トイレ行ことしてて、したらなんか美優があの橘さんに捕まってたからさー聞いてた」


「“あの”橘さん?」


「うん、知らない?超しつこいって有名だよ」


「まじ?!知らんかった…」


「これからも絡まれるかもねー?」


どこか楽しそうな美月


「人事だと思って!!」


「だって人事だもーん」


「なっ…?!」


「まぁ、キレる寸前で止めてやったんだから感謝してよねー」


あ、そうでした…


「うん、それは本当に感謝してます」


一気に腰が低くなる私…
情けない…


「美優キレると怖いから。
入学して一ヶ月そこらで、“キレると怖い仲里さん”ってレッテル貼られてもね〜」


「えぇ、そうですね…」


「お礼に今日おごりねっ」


「はぁ?部活は?!」


「なーんと偶然なことに今日はオフ〜♪」


最悪…―
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