放課後のきみ

兄の車を飛び出し、学校までのながーい階段を一気に駆け上がった。


テニスで鍛えられた体力を最大限に使った。


そして、どうにか遅刻せずに済んだのだ。



―――――

「えー今日、悠司さんに送ってもらったの〜?」


美月に今日の朝の出来事を話した。


「うん、そう。」


「会いたかったー!今日休みなんだ〜」


「みたいだよー…あいたいんだ?」


「そりゃ!悠司さんかっこいいんだもーん」


「ふふーん」


「いいなぁ…あんな格好いいお兄ちゃんがいて〜」


「そーう?」


なーんて言いながらも美優だって兄は自慢の兄だ。


にーちゃんは格好いいし、勉強もできるし、まぁー…優しいしー


美優は兄として、悠司が大好きなのだ。
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