放課後のきみ


「チョコレートパフェひとつ」


「じゃぁ…シフォンケーキセットをひとつ」


「チョコレートパフェをおひとつ、シフォンケーキセットをおひとつ、以上でよろしいでしょうか?」


「はい」


美月が落ち着いた声で返事をする。


「かしこまりました。少々お待ちください。」


そう言ってウェイトレスさんは厨房へと向かわれた。


「あれー?お菓子とか甘いのあんまり食べないって言ったの誰だっけー?」


美月がいやーな笑みを浮かべて言ってくる。


「知ってて言わないでくれる?」


「あははっ!!あれはまじウケたよ!!あんたが甘いの苦手とかーありえなーい」


「うるさいなー!!あーでも言えば一発で諦めてくれると思ったんだよ…」


「諦めてくれなかったけどね…」


「まぁ、そうでしたけど…
てか、橘さんまじしつこい!!休み時間になる度に私を勧誘すんのよ?!」


「うん。見てて楽しかったー」


「朝見たいに助けてよ!!」


「えーだって休み時間になる度トイレ行くとかあたし頻尿みたいじゃーん!!」


「なんだよそれ…」


美月の解答に溜息が漏れた…




―「おまたせしました…―」
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