それが答え〜やっぱり一緒に・・・〜
実に20年ぶりの「職場」という環境は、私には新鮮だった。缶詰や菓子、乾物等の加工食品の売場に配属された私は、担当商品が主婦という立場から、馴染みのある商品ばかりだったので、すんなりと溶け込めた。


社員さんや先輩達の指導を受けながら、品出しだけでなく、発注や陳列といった仕事も任されるようになり、売り上げが伸びたり、お客様に褒められたりということが、続くと、やりがいも出て来る。10円、20円の単位でも、時給が上がれば、具体的な成果が目に見えて、喜びもひとしおだ。


そんな喜びを分かち合いたいと、帰宅した夫をつかまえて、勢い込んで話しても


「そうか、よかったな。」


の一言がもらえるのが関の山。それなりの企業で、管理職となり、ビジネスの最前線で働いている夫には、私の仕事など、遊びに毛が生えたくらいにしか思えないのかもしれない。


そんな夫の反応が、私の気持ちを、ますます仕事に向かわせた。だからと言って、家事の手を抜くことは、性格上できない私だから、夫にはそれもどうでもよかったのかもしれない。


そして、半年前、1つの転機が訪れた。
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