※怪異にご注意※

「宇佐美の話はそこまでにして、これからの事を話し合おうか」

宇佐美さんからお茶を受け取った鶴伽様はお茶を一口飲み話しを始めた。

「さっきの質問の答えだけど、正しくは怪異を元いた場所へ戻してあげるんだよ」

怪異を元に戻す?

全く想像ができない。

でも、さっきの鶴伽様の目は本気だった。

鶴伽様が、考えるあたしの目の前に1枚の紙を見せてきた。

「これは、今追いかけている怪異の情報だ」

そこには、“ 口裂け女の情報”と書いてあった。

「口裂け女って、あの有名な都市伝説のですか?!」

「あぁ、だが都市伝説ではなく実在するんだよ」

口裂け女が実在してる…?

あたしは唾を飲み込んだ。

「最近、ニュースで取り上げられてる○○市の連続殺人事件のことは知ってるかい?」

鶴伽様は腕を組みあたしに尋ねてきた。

「まぁ、少しは…」

「その事件と口裂け女が繋がっているかもしれないんだ」

その言葉にあたしはある疑問が浮かんだ。

「でも、口裂け女って『 あたし綺麗?』って尋ねてきて、間違えた返事をすると口を裂かれてしまうって話じゃないんですか?ニュースには口を裂かれていたなんて報道されてませんでしたよね?」

鶴伽様と宇佐美さんがフッと笑った。

「時代が変わるのと同じで、怪異も時代とともに変わってるのですよ」

宇佐美さんが優しい声で説明をしてくれた。

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