※怪異にご注意※
「その子と今日、会う約束をしているんだ。そこで君にもついてきてもらいたい」
「え?!どうして私もついて行かないといけないんですか?!」
あたしは鶴伽様を見た。
「うーん。社会科見学てきな?」
鶴伽様はにへっと笑ってみせた。
はぁ?!?!
「社会科見学って!!!あたし、別にここで働いきたいわけじゃないですからね?!」
あたしはドンッと机を叩いた。
鶴伽様は一瞬びくり肩を震わせた。
「じ、実はね…」
鶴伽様は眼鏡をクイッと上げ、真剣な顔であたしを見た。
「被害者の子から、女性の方と話したい。って要望があったんだ。でも、この通り僕の事務所は僕と宇佐美しかいなくて困っているんだよ」
そう言って鶴伽様は頭を掻いた。
「じゃあ、女性の方を雇えばいいんじゃないですか?」
「そうなんだけど、事務所の場所も場所だし僕達の仕事を理解してくれる人がなかなかいなくてね。でも、困っていたその時に君を公園で見かけた!」
鶴伽様はびしっとあたしを指さした。
「君は最近バイトをクビになったばっかりだったろ?僕は君を見て一瞬でそれが分かったよ」
ぎくっ。
「た、確かにバイトをクビになりましたよ…!?でも、だからってここで働きませんからね!?」
あたしは鞄を抱えてソファを立った。
「じゃー君はなぜここに来た?何かを求めてここに来たんじゃないのか?」