※怪異にご注意※

鶴伽様が部屋で待ってるってどうゆう事?

あたしは言われるがまま異国の王子の後をついて行く。

屋敷の中は、外見とは裏腹にとても掃除が行き届いており、埃一つないんじゃないのかっと言うぐらい綺麗だ。

入ってすぐには、大きいトーテムポールがあたしを見下ろしている。

至る所に、マトリョシカや壺、こけしなど、一切統一の無い置物ばかりが並んでいる。

だが、何故か違和感が無い。

これも鶴伽様の趣味なのか。

あたしは360°余すこと無く周りを見渡した。

そんなことをしているうちに、いつの間にか1つの部屋の前で止まった。

「ここが鶴伽様のお部屋です」

異国の王子はそう言うとどこかへ行ってしまった。

「ぁ、え」

あたしは訳が分からず部屋の前でアタフタしていると。

ガチャッ

急に目の前に木製の扉が音を立てて開いた。

「やぁ、来てくれると思ってたよ」

そこには、昨日公園であったまんまの男が嬉しそうに出迎えてくれた。


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