学校一クールなキミのお世話係になりました
「あーずるいー、学年一のイケメン王子様を独り占めするなんて―。ちょっとは私達にも情報開示しなさい」


「そうだよっ。聞きたい」


京ちゃんまで、育ちゃんにも増して真面目な顔で聞いてくる。


2人にこうまで言われては、何かしら教えてあげないわけにはいかないかな。


うーん、確かに私達のような普通女子にとっては北原湊は雲の上の存在の超絶イケメンだから普段まったく接点なんてなかったんだよね。


それが私だけが急に彼とお近づきになってしまったものだから親友たちも大騒ぎなのだ。


彼は、どちらかというとクールで女子を寄せ付けないような不思議なオーラを放っていた。


だから余計に神秘性というか謎めいた雰囲気に惹かれる女子が後を絶たない。


そこら辺の女子が束になってもかなわないくらいの彼の綺麗な顔立ちはパッと見には優しい雰囲気すら感じさせる。


だから、話したことすらなかった私はすっかり騙されていたのだ。
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