学校一クールなキミのお世話係になりました

それから、晩御飯の支度にとりかかった。


と言っても冷蔵庫に作ってあるおかずを電子レンジでチンしてあげるだけで、ご飯と一緒に食卓に並べる。


冷蔵庫にはいつも美味しそうで栄養バランスも満点な晩御飯が準備されていたけれど、それは毎日通いで来る家政婦さんが作ってくれているものらしい。


彼は毎晩、それを1人きりで、食べているみたいだった。


彼の話では父親はほとんど寝るために帰るだけらしいから、父子の会話もあまりないらしい。


彼が食べている時にさっきのお人形のことが、気になっていたから聞いてみようと思った。


「北原くんのお部屋にあったぬいぐるみなんだけど。ちょっと破れてるとことかあったし、私が修理しちゃダメかな？」