学校一クールなキミのお世話係になりました
「え?ぬいぐるみってそんなのあったか?」


「犬か猫の5つくらいあるぬいぐるみだよ」


「ああ、あれか」


「プレゼント?」


「妹のものだよ。あれは俺の方が持ってろって言われたから部屋に飾ってる」


「妹さんのだったんだね」


なぜだろう、それを聞いてちょっと胸を撫で下ろした。


「年が離れてるの?」


なんとなく、さっきのぬいぐるみのセンスからそう思った。


「妹は小学生だよ。あのぬいぐるみは手作りなんだけど1人じゃ作れないからって、手伝わされてさ。大変だったよ」


懐かしそうに言って目を細める彼。


小学生の妹とぬいぐるみを作る北原くんは、想像したくても上手くできなかった。


へぇ、そんな一面もあるんだな。


妹さんは小学生なんだ。案外、年の離れた妹さんには弱いのかもしれない。


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