学校一クールなキミのお世話係になりました
自分でもよくわからなくてこんな返事をしてしまった。


だけど、なんとなく一ノ瀬君のほうを見れなくて俯いてしまう。


「月島さん、例えば俺なら月島さんのことだったらなんだって知りたいと思うよ。
どんな些細なことでも。どんな食べ物が好きとか、どんな色が好きかとか」


「一ノ瀬君・・・」


私はますます恥ずかしくなって顔を上げられない。

「できれば月島さんが誰を好きなのかを、知りたいと思ってる」


こっそりと見た一ノ瀬君はいつものように優しく笑ってくれているように見えた。


だけどその笑顔は少しせつなげで、いつもの彼らしくなかった。


多分、彼はとても包容力があって大人なんだと思う。こうしてストレートに気持ちを伝えてくれて、私のことも理解してくれている。


これまでの私だったら、多分一緒にいて安心できる彼のような人に頼りたいと思っただろう。


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