学校一クールなキミのお世話係になりました



モヤモヤしながら、体育の授業を受けていた。


その日の授業はダンスだった。


彼は、涼しげな木陰に腰掛けて体育の授業を見学しているみたいだった。


だけど、なるべく彼の方を見ないようにしていた。

「月島さん、ちゃんとついてきてよっ。1人だけ遅れてるわよ」


ダンスはあまり得意ではないから、ワンテンポ遅れながら体を動かしていると、早速先生に注意された。


どんなに頑張っても、リズム感がないせいかロボットみたいな変な動きになっちゃう。


「こっち見てるよー」


「うわ、どうしよ、目があっちゃった。私のこと見てるんですけど」


ダンスしながら、ヒソヒソ話しをしている安藤さんとその友達。


踊りながらおしゃべりできるなんて、器用だな。

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