学校一クールなキミのお世話係になりました
こっちは必死なのに。


「やだ、可愛い。北原くん笑ってるし」


「笑顔が綺麗すぎ。やっぱり私のことを見てるよ」


「違う違う、私の方を見てたんだって」


安藤さん達は、嬉しそうにはしゃいでいる。


え?うそ、北原くんが、こっちを見てるって?


「あっ」


びっくりして、思わず声が漏れた。


北原くんと目があったような気がしたし、彼は確かに笑っている。


彼が座っている木陰からは少し距離があっだけど、私にははっきりとわかったんだ。


彼が私を見て、笑ってくれている。


うぬぼれかもしれないけど、はっきりと確信した。


ていうか、笑われてるような気もするんだけど。


ダンスはあんまり得意じゃないし、さっきから先生には注意されまくりで、恥ずかしいし困っていた。


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