学校一クールなキミのお世話係になりました
そうだよね、だって北原くんて普段から女子とは距離を置いてるし、全然関心なさそうなのに。


自分から進んで、合コンなんていくタイプじゃないよね。


「きっと、遠藤くん達に誘われて断れなかったんだよ」


「そうそう、イヤイヤついて行ったんだと思うよ」

「だってほら、彼、女子は杏ちゃんにしか話しかけないじゃん。絶対特別ってことだよね」


育ちゃんも京ちゃんも私を気遣うように言葉を選びながら話しているような気がした。


それは、ちょっと違和感を感じる白白しい会話だ。私を必死で励まそうとしてるみたいだった。


今の私はいったい、どんな顔をしているんだろう。そんなに落ち込んで見えるのかな。


「うん・・・」


やっとそれだけ返事をして、やっぱり少し俯いた。
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