学校一クールなキミのお世話係になりました
意地悪なのに、時々優しい笑顔をむけてくれるところが本当にズルいし、それに対して、いちいち反応してしまう私って簡単すぎるのかな。


私が恥ずかしがるのを見て面白がって、からかってくるなんて、子供みたいな彼。


だけど、


みんなが思っているような、クールなイケメン王子様じゃなくて、私にはありのままの彼で接してくれていた。


私のことを庇ったせいで、怪我をしてしまった北原くん。だけど、怪我は私のせいじゃないから気にするなって言ってくれたんだ。


本当の彼は優しい人だった。だからこそ、なんでも彼の役に立ってあげたいって思ったんだ。


そうか、そうなんだ。


責任を感じたから、彼のお世話をしていたんじゃなくて。


彼のそばにいたかったから、私、一生懸命頑張っていたのか。

< 194 / 303 >

この作品をシェア

pagetop