学校一クールなキミのお世話係になりました
「そうだよ、こんなにカッコいいんだから優勝間違いなしでしょ」


「別に俺カッコよくなんてないですよ。こんな怪我もしてるし」


痛々しく包帯が巻かれている右手を見せる彼。


だけど、そんなことでは彼女達は引き下がるわけはない。


「かわいそう、だけどその怪我も助けてあげたくなっちゃう」


「ねー、わかるわかる。なんでもしてあげたくなるよねー」


そんなことを口々に言っては、またキャッキャッ笑い合う彼女達。


もはや、聞く耳もたない雰囲気でさすがの彼も微妙な表情を浮かべる。


「ね、お願い北原くん」


「亜美さん?」


いつまでも、首を縦に振らない彼に亜美さんと呼ばれた彼女が強硬手段にでたのでギョッとした。

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