学校一クールなキミのお世話係になりました
ほんとはせめて友達だからって言いたかったけど、それはあつかましいかなって思った。


「この子北原くんのことを好きなんじゃない?」


「だよねー、やだっ可愛い。顔真っ赤にしちゃって」


クスクス笑いながら他の先輩達がコソッと話しているのが聞こえる。


その時、私を見て驚いたように目を見開く北原くんと目があった。


彼が私の顔をこんな風にまともに見たのは、久しぶりだった。


「あなただって、北原くんのことをカッコいいって思ってるんでしょ?だったらあなたからも、ミスターコンに出るように勧めてあげてよ」


亜美さんに優しい口調で話しかけられたけど私は首を横に振る。


「カッコよくなんてないですよ」


「え?」

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