学校一クールなキミのお世話係になりました
「あ、もちろん見た目だけなら完璧だけど中身は、俺様だしきっちりしているように見えて面倒くさがりでワガママだし。
それにっ」


一旦息継ぎをして大きく息を吸い込んで、また口を開いた。


頭が真っ白で、自分が何を喋っているのかわからない。整理できていない言葉が後から後からでてきた。


「それに、怪我をした右手のことだってもう自分一人でいいからなんて勝手なことを言うし。
私が毎日どんな気持ちで、どんなに心配でたまらないかなんて全然わかってないくらい鈍感だし」


ザワザワと口々に喋り出す周りの声にハッとして、ようやく口をつぐむ。
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