学校一クールなキミのお世話係になりました
彼みたいな眩しすぎる人の直接のお世話をするよりも、こうして陰ながら見守る方が私の性格には合っているのかも。


そして、怪我が完全に治ったら私の役目も終わるんだ。


その時には、私のこの恋心もなくなっていたらいいいな。


そうしたら、もう辛いとか寂しいとか思わないで済むだろうから。


中庭の葉っぱやゴミを掃除していたら、自然とあの時のことが思い出された。


仔猫を追いかけて行った旧校舎2階から落ちてしまった私を、彼は体をはって助けてくれた。


そして、そのせいで彼は右手を骨折してしまったんだ。
落ちてきた私を抱きとめた時、強い衝撃できっと凄く痛かっただろうな。


私が罪悪感で落ち込んだ時には、気にするなって言ってくれた彼。


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