学校一クールなキミのお世話係になりました
だけど、パニック状態の私は周りなんて見えていない。


もう一度ブラウスの上を広げて虫をだそうとした。


「助けて、北原くん」


涙がポロポロ出てきていたのは、背中がゾクゾクするくらい気持ちが悪かったからだ。


「助けるから、大丈夫だから、ジッとしてて。頼むから、それ以上、服を脱がないで」


彼が辛そうに瞳を揺らせて、低く呟いたのでビックリした。


えっ?服を脱ぐってなに?


そう言われて初めて気がついた。


パニックになってたからブラウスのボタンを引きちぎるくらいに服をバタバタしていたみたいで、下着が、露わになっていた。


「あ」


慌てて、ボタンのないブラウスを抑えて下着を見えないように隠した。


ほんとだ、私、いま服を脱ごうとしていたんだ。


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