学校一クールなキミのお世話係になりました
その途中で廊下を歩いているときに、すれ違う人が必ずと言っていいほど、怪訝な目で見てくる。


なかには、振り返って2度見してくる人もいた。


それもそのはずで、涙で腫らした私の顔はグシャグシャで目も鼻も赤かったし、ブラウスのボタンもはずれていた。


彼の後ろに隠れるようにコソコソ廊下を歩いたけど、一体私達はハタからみたらどんな風に映っただろう。


保健室の女性の先生にも訝しげな目で見られた。


「あなた大丈夫なの?彼に何かされたんじゃないわよね?」


先生は、私達2人を代わる代わる見て眉を潜めたので、慌てて事の経緯を説明した。


「俺、教室からアンコのジャージを持ってくるよ。着替えがいるだろ」


「う、うん。北原くん、ありがとう」

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