学校一クールなキミのお世話係になりました
「ユイ?ああうん、勿論。でもあいつ頑固だから俺の言うことなんて聞くかなあ。最近反抗期で舐められてるし、困ったやつだよ」


目を細めて優しく笑った彼は、彼女のことを思い浮かべているようだ。


その横顔からは、彼女への確かな愛を感じたから目の前が暗くなった。


そっか、彼女は特別な人なんだ。


多分、私よりもずっと。


だったら私は彼のなんなんだろう。


彼にとっては1番好きな女性はユイさんで、2番目が私なのかな。


もしそうだとしても、彼のことを諦めるなんて出来ない。2番だって3番だって、なんでもいいから、彼のそばにいたい。


そんなのいけないことってわかってるけど。


もう、どうしたらいいかわかんないよ。


胸の上に重苦しい痛みがこみ上げてきた。


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