学校一クールなキミのお世話係になりました
え、今なんて言ったの?


妹、って聞こえたよ確かに。


ユイさんって、北原君の恋人じゃなくって妹だったの?


そんな、じゃあ私の勘違いだったの?


「やだ、私ったら。今のは無し無し。全部忘れてー」


手を横に振って、懇願した。


とんでもなく恥ずかしいこことを言っちゃった気がする。


一気に顔が熱くなってきた。


今すぐ、さっきまでの会話を全部彼の記憶から消去したい。


「ユイさんが妹だなんて聞いてないよ。早く言ってよ」


へなへなとその場にしゃがみこんで両手で顔を覆った。


「なんだよそれ?そうかアンコは俺がユイと付き合ってると思ってたわけか。ユイが俺の恋人だと思ってたんだな。へー」


頭の上から彼の意地悪そうな笑いを含んだ声が降ってくる。

< 249 / 303 >

この作品をシェア

pagetop