学校一クールなキミのお世話係になりました
ちょっと北原君たらそんな顔しないでよ、まるで焼きもちを妬いてるみたいにみえるよ。


それにそんな顔をされたら、ますます胸がいっぱいになってきちゃう。


「そんなに怒らないで」


「怒ってない」


「じゃあ、ちょっとだけ電話してきてもいいかな?彼に後からちゃんと連絡するって約束したから」


「電話ならここですればいいだろ。ここは通話オッケーのフロアだから」


「え、でもちょっと」


こんな状態の彼の前で電話するのはさすがに嫌だな。


一ノ瀬くんにはちゃんと大学病院へ来れたこと、北原君にも無事に会えたってことや何よりも感謝してるって言いたいんだけど。


別にやましい気持ちは全然無いのだけど、なんだかなー。もう、北原くんったら睨んでるし。


「あ、あのね。一ノ瀬くんは友達だから」


「男だぞ」


「男の人だけど友達だよ」

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