学校一クールなキミのお世話係になりました
エピローグ
エピローグ


「北原くん、こっち向いて。あ、ネクタイちょっとだけ曲がってる。じっとして、うん。これでいい」


「ああ」


「どこのクラスからまわろうかな。吹奏楽の演奏と演劇部は絶対はずせないよね。あとは、カップルシートのある喫茶店も行きたいな」


この日を楽しみにしていたので、ウキウキしながら予定を立てる。


今日はうちの高校の文化祭で、私達は一緒に模擬店をまわる約束をしていた。


手術の日から2週間経ち、彼の右手は順調に回復にむかっている。


「北原くんは行きたいところはある?」


「いや、アンコの行きたいところなら俺はどこでもいいから」


「そっか、今日は手は痛くない?」


「別に痛くないよ。いつも聞いてくるけど大丈夫だから」


「だって、心配なんだもん」
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