学校一クールなキミのお世話係になりました
3年C組の喫茶店は、カップルシートがあるみたいでドキドキしながら教室に入った。
「いらっしゃいませー。あ、2年の北原くん」
「北原くん、いらっしゃいませ。え、カップル?」
どこに行っても彼は目立つから、接客担当の女子生徒達からも注目を浴びてしまう。
普通の喫茶店みたいでメニューも意外に豊富だったから、サンドイッチとパスタを注文した。
カップルシートは窓際で、ちょっとした個室みたいな仕切りがあるんだけど、さっきから用もないのにウェイトレスさんが代わる代わる彼に話しかけてきて落ちつかない。
窓からは校庭が見渡せて、見晴らしはいい席だ。
「静かなところで、ゆっくり話をしたかったんだけどな」
横並びに座った北原くんがポツリと呟く。