学校一クールなキミのお世話係になりました
彼は苛々したような顔で、私を上から見下ろし睨みつけている。


彼は完璧人間ってわけじゃない。


北原湊は性格には、やや難ありかも。


「何でもやりますって言ってなかったっけ。あんたの覚悟ってその程度のものだったわけ?」


冷たく言い放たれて射貫くような瞳で見つめられた。


けれどその瞳は、どこまでも澄んでいて綺麗だ。


彼はただイケメンってだけじゃなくて、その眼差しは背筋がゾクッとするくらいに色気を醸している。


特に睨んだ顔なんてヤバイ。


「ご、ごめん。いますぐやるから」


完全に迫力負けしている私は、おずおずと彼の制服のネクタイに手を伸ばす。


そして、素早くネクタイをはずすとカッターシャツのボタンもはずしてあげる。
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