学校一クールなキミのお世話係になりました
「もういいよ、サンキュ」


耳元でささやかれて完全に硬直した。


「アンコ、後ろを振り返らないように気を付けてドアまで、行けよ。俺以外の男の裸なんて見たら駄目だからな」


優しく聞こえなくもないそのセリフにコクコク頷く。


「う、うん」


「アンコまた、着替え手伝って」


そして綺麗な笑顔でお願いされると一気にテンションが上がってしまった。


「うん、いいよ」


つられてニコニコ笑ってうっかり、またとんでもないことを軽くオッケーしてしまった。


なんだろう、彼のあの甘ーく聞こえなくもないセリフ。


そうか、イケメンという人種はこんな風に普通女子をたやすく操るのか。


気を付けよう、甘い言葉とイケメン北原に。



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