学校一クールなキミのお世話係になりました
「なんだ、じゃあ見られて困るものなんてないでしょ」


「そうだけど、俺にもプライバシーが。男にはいろいろあるから」


歯切れの悪い彼を見てププって笑った。


「じゃあ、やっぱりエッチな本があるんだ」


「・・・あのな」


フゥッてため息を吐く彼が、ちょっと可愛く見えた。


「俺だって、男だよ」


「うん、知ってるよ」


「俺は普通だからな。普通の男なんだから。よく覚えとけよな」


「うん覚えとく」


そんなに何度も言って強調しなくたって、彼が男の子だってわかってるよ。


「ほんとにわかってる?だったら俺の前で、あんな無防備な顔してグーグー寝るなよ。次寝てたら、何するかわからないからな」


あ、そっか、やだ、そういう意味だったんだ。


私ってバカすぎるかも。彼は忠告しょうとしていたんだ。


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