青空と夕日
告白か、いつぶりだろう確かその時も断った気がするその人とは友達で居たかったから
でも今回は違う、多分人生で最大の危機にあっている

ピロン
「誰からだ?、日向朱音?、よしとりあえず
警察に電話をしよう」

そうおもって電話のダイヤルを押そうとすると突然電話がかかってきた

「はい、警察ですか?」

「なに言ってるの蒼くん、私だよエリーだよ」

「なんだエリーさんか」

電話の主は最近転校してきたエリー・ミッシェルだ、彼女は日本人の母とアメリカ人のたちを持ついわゆるハーフだ、アメリカで生まれ日本で小さい頃から過ごしていた、ため日本語はペラペラだ、エリーさんとはなすようになったきっかけは本屋だ、僕がいつも通りお目当ての本を買っているとレジでアワアワしているエリーさんに出会った、
話を聞くとどうやら財布を忘れお金を払っていないのにレジから商品を持ち出そうとして騒いできたらしい、
というか普通に犯罪だ、結局近くにいた僕が代金を払ってその場は収まり、本の趣味が合うことからそれ以来の付き合いだ

「それでどうしたんですか?もう夜なんですよ?」

「いやー朱音からセン(メール)来なかった?」

「だから、警察に電話しようかと思っていたんです」

「ま、まってよ!警察には電話しないで!、
ちゃんと話すから!!」



エリーさんの話によると

「つまり日向さんに無断で連絡先を教えてしまったから電話した?」

「う、うんだって蒼くんはそういうのは許さない人じゃん?」

「よくわかってるじゃないか、それじゃ警察に、見知らぬ人から迷惑メールが来たここと無断で個人情報晒されたことを伝えないと」

「だ、だから!ごめんってば!お願いだから警察には‥!!」

「わかってるよ、それでなんで連絡先教えたの?」

「い、いやーなんて言うんだろ、あ!そうそう勉強教えてもらいたいって言ってたな!(咄嗟に嘘ついたけど大丈夫かなぁ!!)」


学校、放課後にて

朱音と部活が同じ私はホームルームが終わったあと急いで吹奏楽部室に向かっていると図書館室と書かれた札の教室からヘッドフォンをつけながら本を読む蒼が目に入る
向こうもこちらに気づいたらしくヘッドフォンをとる、どうやら話したいことがあるようだ、

「あ、エリーさん少しいい?」

「ん?私部活に行くから手短にね」

「うん、ユルクラ先生のボクイセの新刊、もう読み終わったからよかったら貸そうかなぁと思って」

そう言って蒼は一冊の小説を渡してくる
タイトルは“僕は転生しました?!~記憶がない僕と前世の仲間たち~と言うものだった
この本は私が好きな作家さんユルクラ、ユラリクラリ先生の大人気小説の一つだ
前世の記憶が曖昧な主人公が異世界で前世の仲間たちとともに冒険しながら自分の記憶を取り戻す話で新刊を出せばすぐに売り切れる人気の本だ、確か昨日発売だったともうけど、さすが蒼くんもう読み終えているなんて

「うん、ありがとう!借りるね!でどうだった?あのあと!」

「エリーさんそれはネタバレだよ、まぁただ今回もめちゃくちゃ面白かったとは言っておこう」

私はそれから二、三言葉を交わし再び部活へと足を進めた


部活終わり、部室前

「「お疲れ様でしたー」」

「朱音帰ろー」

私は家が近いと言うのもありトランペットを吹いている日向朱音に声をかける

「うん、エリちゃん」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ところで朱音、蒼くんに告白したの?」

「え?!エリちゃんも知ってるの?」

頬を赤らめながら朱音が話す、その姿は女である私が恋に落ちそうなくらい可愛い

「吹部の二年生は知っているんじゃないかなぁ」

「そ、そうなノォ!?」

さらに真っ赤になる朱音

「けど断られちゃった、やっぱ私じゃダメだったのかなぁ?」

「蒼くんもバカだよねぇこんな可愛い子のことフルなんてさ!」

私は朱音の髪をわしゃわしゃと触る

「んーやっぱりゴミ箱の中に捨ててある蒼くんの使った後の割り箸集めるのとか見られてたかなぁ?」

「ん?朱音今なんて?」

「え?ゴミ箱の中にある蒼くんの割り箸を集めたって?」

「私の聞き間違いではなければ使用済みの割り箸を集めているって聞こえたんだけど?」

お願いだ、聞き間違いであってくれ、朱音の少しおかしな行動は前々から知っていたが流石にこれは、完璧に犯罪だ

「え?そのとうりだよ?」

私はポンと朱音の肩に手を乗せ

「朱音、私と今から警察に行こうか」



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